インチキ理論の提唱者は、結論がまずあり、それを証明しようと理論を構築します。そのため、様々な事実を自分の都合の良いように解釈して、自説が正しい証拠としてしまいます。それらの事実に別の解釈ができるということを考慮しません。
 本来なら、様々な事実をまず集めてきて、それらを統合する形で結論が作られます。様々な仮説が浮かんでは消え、最終的に最も事実を的確に言い表す仮説だけが残ります。重要なのは、「○○であるとも言える」を「○○であるとしか言えない」にすることなのですが、インチキ理論の提唱者はそれをやらずに済ませてしまいます。
 ですから、インチキ理論にただ「お前の理論は間違っている」と反論してしまうと、同じ穴のムジナになってしまいます。「インチキ理論は間違い」という結論がまずあって、その結論を言うための証拠を探すという手順になってしまっては、どちらも似たようなものです。
 必要なのは、ただ真実を知りたいと思う心です。最初から結論を決めつけることをやめて、虚心坦懐に真実を探ろうとする気構えが必要です。
岩田宗之「議論のルールブック」 P.33
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